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今の部署に配属されてから、大抵金曜日は接待。

する日とされる日と随分気分は違っても、結局の所、拘束されるっていう意味では変わらない。
金曜日はこうして潰れるから、その残業時間分の仕事が土曜に回ってしまうのもいつもの事。



そろそろ次の店へ移動するからと、席を抜け出し会計を済ませた。
手洗いに行って自分の疲れた顔を拝んで、接待の個室へ戻ろうとした時、窓際の席に七海の姿。
瞬時に心臓が跳ねたのは、我ながら素直だと思う。



声を掛けに行きたい気持ちもあったけど、俺の戻りが遅いのを気にして、先輩が前からやって来た。
ほんの短い再会すら、叶わぬ事なのだと思い知った。





少し会わない間に髪型が変わっていた。
それに、少し、痩せた気がする。



楽しそうに笑顔で食事をしている姿を、かわいいな、って思った。



「七海…」

誰に向けた笑顔なのかと相手を見れば、目の前には見た事ない男。


そのかなりイケメンが七海にパスタを取り分けてやっている。
それを受け取った七海が、見慣れたヘヘッ、って照れた時の笑顔を見せた。



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