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部屋に差し込む光の眩しさに、重たい瞼を押し上げる。
枕元の携帯を手に時間を確認すれば、仕事ならとっくに大遅刻の昼間近。



「やべぇ」

余りに余りな時間に独りごちて、急いでシャワーを浴びた。





職場から三駅の1LDKのマンション。
余りにも毎日帰りが遅いのと、大学に通いやすいからと住んでいたアパートが思いがけず職場に通いづらかったので、研修期間の忙しい最中に引っ越しをした。



思えば、その手伝いに来たきり、七海は一度もここには来ていない。
前のアパートに置いてあった二人で撮った写真以外、この部屋に七海の形跡は何もない。


合鍵を渡そうとした俺に、京輔と一緒の時しか来ないから、と言ったのを、言葉以外に受け取らなかったけど、もしかして七海は、あの時の事を?と、今更のように心配になった。



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