I'm crazy about you.


「…あのさ」
「ん?」
「あんま、そんな顔で見るなよ…」

京輔が少し困ったみたいな顔をして笑って、私は自分の浅ましさが恥ずかしくなって、思い切り視線を下げた。



「あ、ばか…」

その瞬間に京輔の声。
私の視界には、京輔の冷静な態度とは正反対に激しく自己主張した京輔の熱。



「…引くなよな」
「え?」
「あんなにしたのにまだこんなって…ガキじゃあるまいし…」

京輔は溜息を吐くように言葉を吐き出して、その後で私の唇を塞いだ。
侵入してきた舌先に自分のものを絡めながら、私は京輔の熱に手を伸ばした。



「…んっ……七海?」
「京輔…いいよ?」
「七海…でもよ……身体、辛ぇだろ?」

京輔の瞳に迷いが見えて、それでも、私はもっと京輔に近づきたくて。
京輔の熱から手を離して、自ら京輔に背中を向けて、壁に手をついた。



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