不幸ネット

恐怖

「ただいま」

「あ、おかえり!」

 コンビニで適当なものを購入してきた私は、足早に美樹の座る自分の席へと戻る。

「どう、かな?」

 美樹の隣に頼まれていた春雨スープとおにぎり二個を置きながら、PC画面を覗き込む。

「うん、やっぱり良美さん、仕事できるよ。最近教えたところの手直しは少しだけあったけど、他は完璧。残りもあとちょっとだけど、これだったら大丈夫そう」

 良かった。

 にっ、と笑顔を向ける美樹の顔を見て安心する。

 ここまで付き合わせておいて、内容がボロボロだったらさすがに申し訳ない。

「ちょっと待っててね。もう、終わるから。あ、先食べといて」

 チェック箇所を指差しながら、美樹が声だけをこちらに向けた。

 手伝ってもらっているのに自分だけ先に手をつけるのは何となく気が引ける。

 私は美樹が気にしない程度にゆっくりと作業が終わるのを待ちながら、美樹のデスクの上に自分の夜食を広げた。
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