――雨、降りそう。

出掛ける支度をして外に出るとちょっとあやしい雲行き。
傘を取りに戻ろうかと思ったのはほんの一瞬で、駅に向かうバスが目に入り、あわててバス停へと走り出した。

大型書店がある駅までは、バスで10分ほどの距離。
窓の外を流れる景色にぼんやりと目を向ける。


「ふぅ……」

他のことを考えようとしても、GLANC・グランに行った時からのことしか出て来なくて。
窓越しに見えてるはずの景色すら目に入らず、藤堂さんの顔が浮かんでは消えての繰り返し。


――でも、いやじゃない。

わからないのも、淋しいのも、切ないのも、困るのも、そして、ドキドキするのも藤堂さんならいやじゃない。


そんな私を乗せたバスはあっという間に駅に到着。


……やっぱり降りそう

心なしかさっきよりも重くなったような雲を見上げながら大型書店へと足を向けた。


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激甘  溺愛  俺様  社長  イケメン  大学生  甘々 

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