いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


一瞬迷ったけど、私は全てを話すことにした。


学校への道のりが分からなくなったこと、ひとりで知らない場所にいるみたいで怖かったこと。


病気であることを悟られないように言葉を選んで、わざと明るい口調で話した。


春斗は私の話に分かりやすく眉をひそめたけど、私はそれに気付かないふりをして笑った。


「だから春斗。私を、学校まで連れて行ってくれるかな?」


そしたら春斗も少しだけど笑ってくれて、私の頭を優しくなでてくれた。


春斗と並んで通学路を歩くうちに記憶が戻ってきて、今日は思い出すことができたけど………。


これからは、お母さんに送り迎えを頼んだ方がいいかな。


心の中でひとり、そんなことを考えていた。


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