いつかすべてを忘れても、きみだけはずっと消えないで。


春斗と約束した、午後1時。


私は最寄りのバス停からバスに乗り、この辺でも一番大きいショッピングモールにやってきた。


ショッピングモールの前には大きな噴水があって、たいていの人はその噴水の前で待ち合わせをする。


「……あ、いた」


噴水の周りを見渡すと、そこには私服の春斗が携帯を片手に立っていた。


春斗の私服姿を見るのはこれが初めてで、いつもは制服姿やバスケの練習着姿しか見ないから、なんか変な感じ。


そしてそれと同時に、自分の格好も意識してしまう。


少しでも女の子らしい格好を………と思って、服は淡いピンク色のワンピースにした。


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