父さん、母さんへ

 元気? って聞くのもおかしいよな。このまえ顔見たばっかだし。元気なの知ってるし。

 手紙ってなに書けばいいんだ? こんなことすんの、最初で最後だよぜったい。
 言っとっけど、俺の考えじゃないから。夏帆が、来てくれた人の席にメッセージカード置くって聞かないから、こうやって俺も書いてんだ。二人とも気づいてるかもしんないけど、夏帆は言い出したら聞かないんだ。すげーガンコ。たまにオヤジを思い出すよ。

 書くことないから、それなのにこのカードがむだにデカイから、どうでもいいこと色々書いてんな、俺。だっておもった端から書いてかないと、マジで埋まんないぜ。
 だけど、もし今日ちゃんとここに座って、このカード見てくれてたら、やっぱうれしいとおもう。

 子どもの頃からさ、父さんも母さんもけっこう好き勝手させてくれてたよな。なんで? って今さら聞くのもへんだけど。俺が東京行きたいって言ったときも、なんだかんだ認めてくれたし。

 いつか俺にも子どもができたら、あの時の俺がすげー苦労かけてたとか思うのかな。正直まだ想像つかないけど。
 話それたな。もどすと、俺さ、二人に感謝してるよ。
 改めて言うのスゲー恥ずかしいし、できればこのカードも見たら捨ててほしいんだけど、父さんと母さんの息子でよかったと思うよ。
 
 今までありがとうございました。
 じゃ、いってきます。


 悠樹より

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