センチメンタル・スウィングス
「そう思うか?桃」
「思いますよ」
「じゃあ賭けようぜ」
「は?」
「俺が1ヶ月禁煙に成功したら・・・俺とつき合え」
「はあ!?」
「おまえが成功しなかったら」
「桃の言うこと何でも聞いてやる」
「は?で、でも!でも・・・事務所以外で和泉さんがタバコ吸ってないって、一体どうやって証明できるんですか!」
「そーだなー・・・俺とキスすれば分かるだろ」
「え!!」

「“分かる”以前に、“会わない”でしょ!」と私は言いたかったのに、兄に先を越されてしまった。

でもそのセリフに・・・。

「てめえ・・・俺様の目の前で、俺の妹口説いてんじゃねえよ。大体、おまえごときに、俺の可愛い妹が、そう簡単になびくわけないだろ!」

なぜかカチンと来た私は・・・。

「それ、おまえの願望じゃん」
「うるさいっ!」
「・・・いいですよ。その賭け、乗った!」

と、私は言っていた。

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