喫茶の謎解き意地悪紳士2


「そう思うんなら、とっとと出ていったらどうです?阿部雄三刑事?」

「本当の事だろ。……あ、ブラックコーヒー。ひとつな」

そう言いながら、ブラックコーヒーの金額である260円をテーブルに置く。

すると、叶亜が顔を思いっきりしかめた。

「店の悪口言って、コーヒー出すとでも思ってるんですか?」

「あぁ?はいはい。俺が悪かったよ。これでいいだろ?」

「……何イラついてるんですか」

お金を受け取り、何だかんだでコーヒーを淹れながら叶亜が聞く。

阿部が「聞いてくれるか?」と涙目で、叶亜をみた。

「その気色悪い目をどうかしてくれたら」

「気色悪いとはなんだ!気色悪いとは!」

まあいちいちこの野郎に突っ込んでいても、話が進むわけでもない。

阿部は「実は……」と今日の出来事を話始めた。

< 64 / 203 >

この作品をシェア

pagetop