喫茶の謎解き意地悪紳士2
「阿部さん」
叶亜が玄関のところで、阿部を呼んだ。
「あ?どうした?」
「殺害現場に入っても大丈夫ですか?こいつも」
叶亜が詩音を指差した。
「……別に構わねえが。詩音ちゃん、大丈夫か?そのまんま残してあるけど……」
たしかに、殺害現場なんて生々しくて大丈夫なんて言うと嘘になる。
でも、何か手がかりがつかめるかもしれない。
「はい。大丈夫です」
詩音は力強くうなずき、家の中へ入った。