殺害現場は詩音の思っているより生々しかった。

八畳ほどの部屋にベッドと机、棚があるだけの寂しい部屋。

部屋に入ると真正面の大きな窓からは、庭がみえた。

「……暗い部屋だな。彼女の性格みたいだ」

叶亜が部屋を見回しながら呟いた。

そういえば、舞自身も自分が暗いということに悩んでいたな。

棚の前に人型の白線がひかれており、棚の角には血痕もついていた。

これはきっと舞の遺体があった場所と、舞の血痕。

「……舞」

じんわりと目頭に熱いものがわいてきた。

舞は本当に殺されたの?

「人の死を悲しむ暇があったら、さっさと事件解決に貢献しろよ」

後ろから声がした。

振り返らなくても分かる。

この作品のキーワード
推理  探偵  友達  喫茶店  意地悪  紳士  ミステリー  謎解き 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。