憎たらしい、叶亜の声だ。

「ごめんなさい。……なんか、舞のこと思うと悲しくなっちゃって」

叶亜は人の負の感情が感じ取れる。

きっと私の"悲しみ"の感情を感じたんだ。

「……なんでさっき、嘘をついた」

「えっ?……きゃっ!」

ぐいっと袖を引っ張られ、叶亜の顔が間近に迫る。

カァッと顔が熱くなっていくのが分かった。

「なんでさっき、あの女が被害者を殺してないって嘘ついたかって聞いてるんだ」

耳元で囁かれる叶亜の声。

全部……見抜かれてたんだ。

「……別に嘘なんて」

「君は嘘が下手くそだなー。嘘が上手いやつも嫌いだが、嘘が下手くそなやつもとことん嫌いだ」

この人、何言ってるんだ。

「……分かりました。全部話します」

詩音は諦めて叶亜に話すことにした。

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