3日限りのルームシェア

一日目の終わりはドキドキ!?

まさかのアクション映画?!
知香は真剣な顔で拳を握りノリノリで見ているじゃないか!
てっきり恋愛映画かなんかだと思い込んでた樹は拍子抜けだ。
いつの間にかローテーブルにはビールやさきいかまである。
残念だが今夜は恋愛要素ゼロだと樹は諦めた。

「ごめんなさい・・・こんな映画しかなくて・・・」
知香の言葉に樹は慌てて首を振った。
「アクション映画は嫌いじゃないし、この映画は大学生の頃凄く好きで
何度もレンタルしてみたから・・・懐かしいよ」
樹の言葉に嘘はなかった。
恋愛映画じゃなかった事は残念だが、この映画は大好きだった。
正統派のアクション映画、正義のために悪者をやっつけるってやつだ。
銃をバンバン撃ちまくるシーンは見ていてスカッとする。
「よかった・・・。私のストレス解消のビデオなんです。」
「・・・もしかして・・・俺が知香ちゃんにストレス与えてた?」
意味などほとんどなく、ただスカッとしたかっただけで選んだビデオだったけど
樹に勘違いされてしまい、慌てて否定した。
「あ・・・違うんです。そんな意味じゃなくて・・・普段はって事です。
だから樹さんの事じゃないです・・・ぁ・・やだ・・私ったら・・・」
しどろもどろになって弁解する知香の姿がおもしろくて
樹は思わす笑ってしまった。
「わかってるからいいよ。」
やさしく微笑む樹に知香がドキッとした。
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