「今日はお昼までにエントランスの床をピカピカにしますよ。」

「はい。」


渡された物は家庭用の何倍も大きな床拭きシートが付いている。
出勤や来客でごった返した後の床は、思いの外汚れていて乾拭きでは落ちない場合は雑巾や洗剤を吹き掛けて拭いていく。なかなかの重労働だった。

ー腰が痛いー

家の掃除とは違い広い範囲を立ったりしゃがんだりしながら悪戦苦闘していた。

少し離れた場所では相田も同じ作業をしているが、涼しい顔で難なくこなしている。

よく見ると、しゃがむ事なく汚れの目立つ場所は床に置いたままの雑巾を足でキュッキュッと踏んでいる。

瑠美は相田の仕事ぶりを真似してみた。
すると先程より腰は楽になり、なんだか楽しくなってきた。


「清掃の仕事もやってみると楽しいかも、ふふっ。」


独り言を呟き、壁や窓ガラスなどの気付いた場所を全て清掃していった。

それを遠目で見ていた相田が、


「村上さーん!やるじゃない、上出来よっ!」


瑠美に声を掛けグーにした拳から親指を立てた。

初めてとは思えない瑠美の働きっぷりに予定より早くエントランスの掃除が終わり、清掃室に3人共で戻ったきた。