「結婚?!」


電話の向こうで、理沙の驚いた声が響く。

午前中の試験が終わり、昼休みのカフェテリアで理沙に電話をして、藤堂さんと結婚したことを報告した。


「いつ?」

「昨日」

「はぁっ?」

「今、大学だから詳しいことは話せないんだけどね」

「………わかった。じゃあ、今晩ごはん食べながらゆっくり聞かせてもらうから。いいわね」

「う…うん」


有無を言わさぬ理沙の口調に、苦笑いをしながら頷いた。


婚姻届と、試験と、見送りで一日バタバタしていた昨日、結婚のことを報告したのは実家にだけ。


『急にこんなことになってごめんね』と謝る私に、電話に出たお父さんは、『相手が藤堂君だし、美智子も20歳で社会的には大人なんだから気にすることはないが、大学だけはきちんと卒業するように』と言ってくれた。

お母さんからは、『藤堂さんが息子なのもうれしいけど、博人さんと親戚になれたのがもっとうれしい』というハートつきのメールが送られてきて。

もちろん、ちゃんと『結婚おめでとう』も入ってたけど。

弟の悠史からは『絶対に離婚するなよ、あんな男二度と現れないからな』という祝福とは思えないメールがひと言。


結婚したことを良かったとまだ言いきれない私にとって、家族からのあたたかい祝福は心からうれしいものとなった。



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社長  王様  溺愛  激甘 

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