――うれしい……でも、寝返りできない。


数日ぶりにベッドで目が覚めたのは良かったのだけど。

絡まる腕のおかげで身動きがままならない私。

無理に動いたら、眠っている腕の持ち主を起こしてしまいそうで。


息をひそめ、じっとしていた。

のに、


「!」

背中に回っている手が、何の前触れもなくスーッと背筋をなぞった。


「っ!」


……て、あれ?


くすぐったさに身を捩った時、あることに気がついた。


……確か、昨日の夜は服を着たまま寝たはず。

でも今、指が触れてる私の背中は……


「う…そ」

何も着ていない自分の身体に、思わず声が出た。


「……どうした?」

「!!」


そして、いきなり出された眠たげな藤堂さんの声に、またびっくりしたけれど。


「な、…何で、私こんな格好…なんですか?」


起きたらしい人におそるおそる訊いてみる。


「………邪魔だった」

「え…?」


……何が?


「…服」

「は…?」

「だから…脱がせた」


淡々と言う藤堂さんの声は眠たげなまま。



この作品のキーワード
社長  王様  溺愛  激甘 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。