僕と8人の王子

食堂で一足早くお昼ご飯を食べ終わった奏太が水を飲み干して一言。


「ひなた。そういや翡翠と何話してたんだ?」

「…、え?」

「いや。な、さっき竜が何かあるって騒いでてさ。ちょっと気になったっつーか」

「え?その…、特になかった!(汗)うん。俺の気のせいだったみたいだ」


焦る竜に、僕は無言で厳しい視線を浴びせた。

竜は、申し訳なさそうに片目を瞑った。


「ふーん。まぁ、俺も野暮じゃないしあんまり深入りはしないけど」


そんな話をしているうちに、ご飯を食べ終わってないのは僕だけになっていた。


「ひなたってご飯食べるの遅いんだね。手伝ってあげるよ!」


晴斗は満面の笑みを浮かべて僕の持っていたお箸を奪う。


「んん〜、美味し〜。はい。ひなたも、あーん」


僕は成り行きで口を開け、中のものをほうばった。

それを見ていた7人の顔色が急に変わる。




「「晴斗⁈何やって...」」


「何って、間接キスだよ」



その言葉に7人とも固まってしまった。



「ね〜。ひなた」



改めてその行為を言葉にされると、恥ずかしくて頭が混乱する。


「間接…、キ、ス?」


「あれ、ひなた〜?顔真っ赤だよ?間接キスでこの反応じゃキスもした事ないみたいだね」



僕の頭の中で「間接キス」という言葉がグルグルと回っている頃。

『spinner』のメンバー全員が同じことを思っていた。




(((可愛すぎる‼︎‼︎)))


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