身長差43センチのふたり。



『今日も一緒に登校してたし、いい感じじゃん?』

「あ…。」

『あと一押しだよ、雛乃!頑張って!』


笑顔で私の肩をポンポンッと叩く華ちゃんに気まずさが募る。

実は、まだ華ちゃんに高遠くんとのことを言えてないんだ。

朝、隣に高遠くんがいたこともあって恥ずかしくて言えなかったから、昼休みに言おうと思ってたんだけど…、


『じゃっ、またね!』


元気に手を振って久松くんの元に走って行った華ちゃんを見送って、私は言えなかったことに落ち込む。

うー…いつ言おうかなー…。

そう思って、チラッと高遠くんの席に視線を向けると、バッチリ高遠くんの双眼と目が合ってしまった。


「っ……あ、あの…高遠くん。」

『ん?どうした?』


チョコチョコッと高遠くんの席に小走りに近づいて、私を柔らかな微笑みで見つめる高遠くんに話しかけた。

立っている私とは反対に、高遠くんは座っているから、自然と高遠くんが私を見つめる目が上目遣いになってて少しドキリとする。

う…、そんな顔、反則だよー…。



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