元旦、

お互いの両親に結婚の挨拶に行った。

蓮の言う通り、
全然驚かれなくて、反対もされなくて…

あっという間に両家の飲み会となった。


そこには、
珍しく神谷家の光くんが居て一緒にお祝いをしてくれた。


しかし、
そんな愉快な光くんの口から出た

「なんだよ、俺だって奈央好きなのに」

と、いう言葉で一同は固まった。


だけど次の瞬間に皆が冗談だと気づいて、笑った。

蓮を残して、だけど。


「蓮?」

「…許さねぇー」

「え?冗談だって、」

そう言う私の声も聞かずに、
バッと立ち上がってリビングから出て行ってしまった。

そこに居た誰もが蓮が出て行ったドア見ていた。

数分後に戻ってきた蓮の手には紙。


「おじさん!おばさん!」

その紙を持って、うちの両親の前に座った蓮。


『な、なんだい』

「今日、入籍して来ます」

『そ、そうかい』

「はあ?」

『きゃあ、かっこいいわ、蓮くん』


いやいや、
お父さん、そうかいって何なの!


私が一人でパニックになっていて、みんな笑っていた。


うちのお母さんと、ケイコママは抱き合っていた。


うちのお父さんと、ヒサシパパは肩を組んでいた。


光くんは蓮の肩をバシバシ叩いていた。


だけど、皆笑っていて。


こんな幸せなことはないって思って、私は泣いたんだ。




そんな私を蓮が抱きしめてくれて、

それを見た両親たちと光くんはまた笑った。



まだまだ先だと思っていたのに、私は新年を迎えてすぐに…

神谷 奈央になってしまった。


確かに必要書類は用意していたけど、でもこんなにすぐに提出するなんて思ってもいなかった。



震える手を蓮に握ってもらって、

区役所の休日窓口に婚姻届を出した時…私はまた泣いた。



そんな私を見て、蓮は幸せそうに笑ったんだ。





おわり

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