新学期が始まった。

入籍はして名前は変わったけれど、新居はまだ探し中で。

だけど、

離れてるのは可笑しいとケイコママが言うので、
私のアパートで新居が見つかるまでとりあえず過ごすことになった。


仕事を終えた蓮が帰ってくる。すごく幸せだ。

「あ?ナニコレ?」

「あ、それね今日お昼にケイコママが園に持って来てくれたの。近くまで来たからって」

「あの、クソババア」

「蓮、」

「分かってる、口が滑った」

「…それでね、なんかパンフレットなんだって新婚旅行の」

「新婚旅行?式場のじゃなくて?」

「式場?蓮、式挙げるの?」

「え、むしろおまえは挙げたいんじゃないの?」

「私はどっちでもいいかなー、なんか理沙姉見てて大変そうだなって思ったし。だけどドレスは着たい」

「なんだそれ、ちょー拍子抜け」

「それでね、理沙姉はハワイだったでしょ?」

「は?なにが?」

「だからハネムーン」

「ああ、それで?」

「私、ハワイで蓮と2人で教会で式挙げるのもいいかなって思って。まぁ、家族は呼ばないと怒られそうだけど」

「あー、いいかもな!そーいうの」

「でしょ?色んな人沢山呼んでっていうのも素敵だけど、私はそっちのがしてみたいな」

「俺は奈央に任せるよ」

「じゃ、後でゆっくりパンフレット見てみる」




ご飯も終わって、お風呂にも入った。

ベッドに入って蓮の腕のなかでパンフレットを眺めていた。

蓮は疲れているのか、今にも寝てしまいそうだ。


「やっぱり1位はハワイか。ん?モルディブ?バリ?ふーん、人気なとこはやっぱり楽しそうだなぁ。ね?蓮」

「んー…だな」

「私は蓮と一緒にバナナボート乗りたいなぁ!ね?蓮」

「…んー」

「んーでも、フランスとかスペインも人気なのかぁ。ヨーロッパねぇ、ふーん。そっちも新鮮だね、蓮?」

「………ん、」

「迷っちゃうなぁ。けど、やっぱりチャペルで挙式ならハワイかなぁ。家族も来やすいもんねぇ。ね?蓮」

「…………」

「蓮?なんだー、寝ちゃったのか」

「…………」

「やっぱり、ハワイかなぁ」

「…………」

「蓮が寝ちゃったらツマラナイ。寝よ」


明日、起きたらケイコママにハワイ挙式はどうかって相談してみよう。


グッと蓮の腕のなかに潜り込んで、目を閉じた。



おわり

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