偽りの自分。



『吉野絵理花です。
皆さん、宜しくお願いします。』


朝、先生に連れてこられたその子は
笑顔で言い、頭を下げた。




『俺、ミスよりタイプかもっ。』



『あ~俺も』


ちらほら聞こえてくるその声に
あたしは反応する。




何それ。


あたしより上?



成績は?
運動能力は?



そんなの、顔で決まらないでしょ。
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