「あんた愛されてるわね」

今朝、刹那さんにつけられた首筋の歯形を目ざとく見つけた奈々子が面白そうに笑う。

私達は今、担当教授のオフィスで講義の資料の準備を手伝っている。

シェイクスピア研究の権威である佐藤優教授は英国でも有名だけど、七十のおじいちゃんで機械に弱い。コピー機のステープル機能の使い方がわからず、毎回愛弟子の私達が教授をフォローしてるのだ。

「何ですぐバレるかな?」

ホッチキスで資料を止めながら、私は首を傾げる。

刹那さんに言われてわざわざショールを買って隠したのに、奈々子は会ってすぐに私の異変に気づいた。

「他の人なら誤魔化せるけどね。あんた、そもそもショールを巻くような性格じゃないでしょう?」

「うっ……そうだけど。でも、噛まれたのに、何で愛されてるのよ?すご~く痛かったんだからね」

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