イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
「刹那さんの馬鹿~!お姉ちゃんの馬鹿~!」
扉に向かって大声でそう叫ぶと、私はむせび泣く。
幸いエレベーターには誰も乗ってこなかったから、人目を気にせず思い切り泣く事が出来た。
「刹那さんの冷血メガネ、意地悪、悪魔、鬼畜、俺様、キス魔……」
どれだけ悪態をついたのだろう。
エレベーターが一階に着く頃には、私は目も鼻も真っ赤になっていた。
私はポケットからスマホを取り出し、奈々子に電話をかける。
私の事を気にしていたのか、彼女はすぐに電話に出た。
『桜子?大丈夫?』
いつになく優しい奈々子の声に、また涙腺が緩む。
持つべきものはやっぱり友。
「うっ……大丈夫じゃない。奈々子~、粉々に砕けちゃったよ~。私……シスターになって神に身を捧げようかな」
『はあ?あんたんち、仏教でしょう』
傷心の私に奈々子が早速突っ込む。
ううっ、やっぱり奈々子厳しい。でも、だからこそ頼れるし、安心出来る。
絶望にうちひしがれていた私は、奈々子をホテルの近くのバーに呼びつけ飲めない酒を飲みながら延々と自分の胸の内を吐露し続けた。
彼女が誰かと連絡を取っていたとは知らずに……。
扉に向かって大声でそう叫ぶと、私はむせび泣く。
幸いエレベーターには誰も乗ってこなかったから、人目を気にせず思い切り泣く事が出来た。
「刹那さんの冷血メガネ、意地悪、悪魔、鬼畜、俺様、キス魔……」
どれだけ悪態をついたのだろう。
エレベーターが一階に着く頃には、私は目も鼻も真っ赤になっていた。
私はポケットからスマホを取り出し、奈々子に電話をかける。
私の事を気にしていたのか、彼女はすぐに電話に出た。
『桜子?大丈夫?』
いつになく優しい奈々子の声に、また涙腺が緩む。
持つべきものはやっぱり友。
「うっ……大丈夫じゃない。奈々子~、粉々に砕けちゃったよ~。私……シスターになって神に身を捧げようかな」
『はあ?あんたんち、仏教でしょう』
傷心の私に奈々子が早速突っ込む。
ううっ、やっぱり奈々子厳しい。でも、だからこそ頼れるし、安心出来る。
絶望にうちひしがれていた私は、奈々子をホテルの近くのバーに呼びつけ飲めない酒を飲みながら延々と自分の胸の内を吐露し続けた。
彼女が誰かと連絡を取っていたとは知らずに……。