イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
8、可愛い嫌がらせ ー 桜子side
「それで、その左手の薬指の指輪は何?」
大学の学食で、私は親友の小沢奈々子に詰問されていた。
奈々子は幼稚園から大学院までずっと一緒で私の無二の親友。
彼女は大手食品メーカーの社長令嬢だ。
モダンなボブカットが印象的でモデルような容姿だけど、とても気さくで面倒見がいい。
当然、刹那さんや久世さんの事を知っていて、彼女は久世さん派。
「え~と、それはね……」
大好きな蟹のトマトクリームスパゲティーが目の前にあるのにお預け状態。
「ジュースのプルタブなんて言い訳は通用しないわよ」
奈々子の視線が私に突き刺さる。
私の思考回路を熟知している奈々子に先手を打たれた。
「あっ……」
やっぱり、ダメ?
今朝、刹那さんが私の醜態を思い出させたせいで、指輪を隠すために絆創膏を貼ることを私はすっかり失念していた。
大学の学食で、私は親友の小沢奈々子に詰問されていた。
奈々子は幼稚園から大学院までずっと一緒で私の無二の親友。
彼女は大手食品メーカーの社長令嬢だ。
モダンなボブカットが印象的でモデルような容姿だけど、とても気さくで面倒見がいい。
当然、刹那さんや久世さんの事を知っていて、彼女は久世さん派。
「え~と、それはね……」
大好きな蟹のトマトクリームスパゲティーが目の前にあるのにお預け状態。
「ジュースのプルタブなんて言い訳は通用しないわよ」
奈々子の視線が私に突き刺さる。
私の思考回路を熟知している奈々子に先手を打たれた。
「あっ……」
やっぱり、ダメ?
今朝、刹那さんが私の醜態を思い出させたせいで、指輪を隠すために絆創膏を貼ることを私はすっかり失念していた。