「それで、その左手の薬指の指輪は何?」

大学の学食で、私は親友の小沢奈々子に詰問されていた。

奈々子は幼稚園から大学院までずっと一緒で私の無二の親友。

彼女は大手食品メーカーの社長令嬢だ。

モダンなボブカットが印象的でモデルような容姿だけど、とても気さくで面倒見がいい。
当然、刹那さんや久世さんの事を知っていて、彼女は久世さん派。

「え~と、それはね……」

大好きな蟹のトマトクリームスパゲティーが目の前にあるのにお預け状態。

「ジュースのプルタブなんて言い訳は通用しないわよ」

奈々子の視線が私に突き刺さる。

私の思考回路を熟知している奈々子に先手を打たれた。

「あっ……」

やっぱり、ダメ?

今朝、刹那さんが私の醜態を思い出させたせいで、指輪を隠すために絆創膏を貼ることを私はすっかり失念していた。

この作品のキーワード
御曹司  社長  イケメン  結婚  メガネ男子  クール  ラブコメ 

感想ノートに書き込むためには会員登録及びログインが必要です。