「それに、そのプレーンな指輪はどう見ても結婚指輪でしょう?週末に結婚したのは薫子さんでしょう?何で、あんたが結婚指輪してんのよ」

……シンプルな指輪にしたのが、逆に裏目に出た。

「それは……説明すると長くかかるんだけど……先にスパゲティー食べちゃダメ?」

私は上目遣いに奈々子にお願いしてみる。

「ダメに決まってるでしょう!」

奈々子がテーブルをバンッと叩き、ギロッと私を睨み付ける。スパゲティーの皿をじっと見つめながら、私はガックリ肩を落とした。

私のトマトクリームスパゲティーが……冷めちゃうよ。

「それで、何があったの?」

奈々子がテーブルに身を乗り出してくる。

「……結婚式の直前でお姉ちゃんが逃げた」

「薫子さんが逃げた?」

目を丸くして声を上げる奈々子の声に驚いて、周囲の学生が私達に視線を向ける。

「奈々子、声が大きいよ」

咄嗟に私は奈々子の口を手で塞いだ。

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