GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



本当はね、告白することで頭がいっぱいで、ぐっすり眠れなかったんだ。あー、目の下にクマが出来ていませんように!


「早起き偉いじゃんっ」


志摩が右手を上げ、あたしの目線の高さに合わせる。


「ん?」


「早起きやったじゃん!のハイタッチ。いや、この高さはロータッチ?」


一人でつっこんでいる志摩。


「ちょっと、身長の低さをバカにしてんのー?」


そんな志摩にちょっぴり反抗しつつも、右手で志摩の手にタッチした。


えへへっ、志摩の手に触れちゃった。ラッキー。


「はい、その顔キモい」


この言葉さえ聞こえなければ、あたしの幸せは続いていたのに。バカ快二め、邪魔しやがって。


「お前が早起きとか初めてじゃん?今日雪降るんじゃねーの?」


「あたしだってやれば出来るの!」


「普段からそうしとけよ」


「き、今日はいつもとは違う心構えで来てるのっ。だって……」


ハッ。危ない危ない。志摩がいるのに、つい快二にベラベラ話しちゃうところだった。


< 111 / 270 >

この作品をシェア

pagetop