GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
男同士の賭けなんだよ。side*快二
「……お前、ずるい」
部活帰り。俺は隣を歩く奴を睨みながら言う。
「へへ、ごめんな~」
奴=准は眉を下げて笑いながら俺にそう言った。
部活終わり、みんなより遅れて部室に戻ってきた准の手にあったのは、城薗からの手作りお菓子だった。
「俺にも食わせろよ」
「どうしよっかな」
「……やっぱいい」
志摩に、作ったんだ。俺が食ったとしても、俺もアイツもいい気はしないだろ。
「お前さ、何したら城薗がそんなに惚れるわけ?」
「何って、何も……」
分かってる。コイツが計画的に城薗を落とそうとしていないことくらい。
「でも、俺、本当に城薗さんに好かれてるのか不思議なくらいだよ」
「なんで?」
「だって、いつも会うたびに頼りない!ヘボっちい!って言われてんだよ?」
それは事実っちゃー事実。
「それに、明日マラソンコースに出ることも言ったら、超心配されたし」
まぁ、納得。