彼と私の事情
「…決定的だな。黙ったら肯定だぞ三河。」

にやにやしながら、私と立川さんを交互に見て、行くわとドアを開けて出ていった。



その様子を見送ってから、見送ってどうすんだ!と自分に突っ込んでいたら、

「こっち」

いうやいなや、立川さんに腕を引かれた。

もう一度ベットに座らされ、寝たらと促された。

寝たらって…

さっきのくまについてといい、
インテリ男子なんだな。洞察力があるな、と感心する(自分ごとだけど他人事)

その一方、

しらない人の部屋でいきなり寝れないっつーの!

デリカシーがない…。

…もう、私のことなんてほっといてくれればいいのに。

私の時間が止まっているのは自分でもわかっているのだから。


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