彼と私の事情
「…戻ってくるのか…?」

具合悪いのは知ってるけど、それ以上に何かあったんだなとわかるぐらい弱々しい声。

過去に何があったかはしらないけれど。

「風邪引いてる人を放っといていなくなるような人間じゃないですよ。大人しく待っててくださいね。」

鍵を借りて、近くの薬局に向かった。



帰りにスーパーにもよって、スポーツドリンクその他もろもろも買った。

その間、不安がってないか心配で
スポーツドリンクとコーラを掴み間違えたり、すれ違い様に人とぶつかってしまったりして
なんだかいつもの自分じゃなかった。

大の大人に心配っておかしいけど、

風邪を引いて弱った彼を見たら心配せずにはいられないんだもの。
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