溺愛オフィス
【魔法のようです】
会社に戻った私と壮介君は、デスクで仕事をしていた桜庭さんを捕まえると、空いている会議室に集まった。
そして、壮介君は私にも少し話してくれたように「賭けにでませんか」と桜庭さんに提案する。
もちろん、桜庭さんはどんな内容かわからないので……
「肝心の中身を話してくれ」
どんな賭けなのかを催促した。
私も早く聞きたくてウズウズしていると。
壮介君の視線が私を真っ直ぐに捉えて。
「柊奈さんを使う」
歯切れ良く言った。
私を……使う、とは?
小首を傾げると、桜庭さんが「どう使う」と私の気持ちを代弁してくれる。
すると、壮介君はニンマリと笑って。
「モデルとして」
とんでもないことを言い出した。