溺愛オフィス

【魔法のようです】



会社に戻った私と壮介君は、デスクで仕事をしていた桜庭さんを捕まえると、空いている会議室に集まった。

そして、壮介君は私にも少し話してくれたように「賭けにでませんか」と桜庭さんに提案する。

もちろん、桜庭さんはどんな内容かわからないので……


「肝心の中身を話してくれ」


どんな賭けなのかを催促した。

私も早く聞きたくてウズウズしていると。


壮介君の視線が私を真っ直ぐに捉えて。


「柊奈さんを使う」


歯切れ良く言った。

私を……使う、とは?

小首を傾げると、桜庭さんが「どう使う」と私の気持ちを代弁してくれる。

すると、壮介君はニンマリと笑って。


「モデルとして」


とんでもないことを言い出した。


< 243 / 323 >

この作品をシェア

pagetop