ここに来るのは、就職して以来だから・・・13年ぶりになるのか。
表札はまだ「浪川」ということは・・生きてるんだよね、あの人たち。

私は意を決して、小さな家のブザーを鳴らした。

「はい」
「あ。お母さん、私・・」
「愛美(まなみ)?愛美なのっ!」

ガチャンというような音が聞こえた、と思ったら、ドアがバタンと開いた。
お母さんはヨタヨタと駆け寄って・・・私を抱きしめてくれた。

泣きながら。

「おかえり。おかえり。ホント・・・大きくなって」
「やだ。私、もう成長止まってるよ」
「そうじゃない・・・大きくなった。成長してる。よく帰ってきた・ ・・」

「誰だ」

その声に、母はビクッとした。
あぁ、やっぱりこの人・・・変わってない。
私は母越しに父を見た。


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