「・・・何だと?」

彼は激怒している。
その場が凍りそうなくらい、メチャクチャ冷たい視線なんですけど!

それでも海堂さんの顔は、相変わらず飄々としたポーカーフェイス だ。
自制心を保てているのか。

いや、静かな怒りが余計に怖さを演出してるってこの人・・・知ってるよね。
分かっててやってんだよね。

不意に海堂さんがフンと笑った。

あ。鼻で笑った、この人。
そして彼は、以前より短くなった黒髪を、大きな手でかき上げた。

・・・て、どこ見てんだ、私は!

「まあいい。言う機会はまだある」
「ありません」
「おまえは採用だと言ったはずだ。拒否権はない」

少し閉じた黒い目はギラリと光り、上から私を見下ろしていた。

う・・・怯むな、私。
私も挑むように彼を見返した。

「子猫がじゃれてるようにしか見えないのは・・・相変わらずだな」
「な・・・」

今、ここで、それ、言うなーっ!!

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