「ほら、飲みなよ!」

「…………」

「優衣ちゃん?」

「…………」

「優衣ちゃん」

「…………」

「ずっと無視して動かないって事は、生理とか関係なく犯しても、動かずに無視してくれるって意味?」



最後の言葉は、私の耳しか拾えない程度の小さなかすれた声だった。


「……」

さすがに。今回はやばい。恐怖で体が震える。


普通に警察に行く?誰かに助け求める?

でもそしたら、今後の仕事はどうなる?
会社は私より錦戸さんを大切にするだろうから、私がクビになったり…

それだけは絶対にイヤ。

高卒で希望の会社に入れて、無駄にしたくなくて…それでここまで耐えて来たのに…

どうしたら…どうしたら…どうしたら…


誰か助けて。



「ほら、飲めよ」

「………」


錦戸さんは私の口にビールの入ったジョッキをつきつける。

冷たく冷えたジョッキの感覚を感じながら、逃げたい、叫びたい感情を押し殺した。