「お姉さん、どうしたの?そんな気分悪そうな顔して。まさか、飲みすぎ?」


突然声をかけてきた、一人の男の人。
男の人って言うか、確実に私より年下。

でも、この際だから助けて欲しい。

私は藁にもすがる思いで声を出した。



「あ、うん…少し…」

「は?優衣ちゃん一口も飲んでないよ?」

「お兄さん、こんなに可愛い子に無理にお酒勧めるなんて失礼ですよ」



そう言って、突きつけられていたジョッキを彼は押し返す。



「お前、なんなんだよ。」

「この辺に勤める会社員です」

「俺達にいちいち突っかかんなよ」

「え?もしかして付き合ってるんですか?」



違う。

付き合ってない。

お願い。

助けて。



「付き合ってるよ。俺の彼女だから。」



違う。違うよ。

お願いだから助けて…違う…。