「あ、シバさん、こっちです」

とある休日。
わたし達は、キューピッドをファミレスに呼び出した。


『おいおい、幸せオーラ全開かよ』

「別にいいだろーが」

「へへへ。シバさん、その節は、」

『あーはいはい。堅苦しいのナシで』

「あの、奢りますのでドンドン食べてください」

「麗奈、それ俺の財布」

『ふは!千尋もう尻に敷かれてんの』

「うっせーよ。これは違う」

「あ、千尋バナナパフェ食べてもいい?」

「いいよ、食べな」

『ふははは』

「笑うな、女紹介しねーよ?」

「え、千尋に女の子紹介してもらうんですか?」

『そう。あ、麗奈ちゃんの友達……じゃなくて、レイナちゃんの友達にいい子いたらよろしく』


わざわざ言い直した事に疑問を感じたけど、一応頷いてみた。


『おまえら、いつ籍入れんの?』

「来月の大安」

『ふ、暦とか気にすんのかよ』

「一応その日が麗奈が俺にアタックして来た日だからな」

『アタックって笑わせんなよ』

「だから笑ってんじゃねー」

「それで、シバさんには大役をお願いしたくて」

『大役?』

「婚姻届の証人を頼みたいんだ」

『証人?それって親とかじゃねーの?』

「麗奈と話し合ってさ、一人は絶対にシバが良いって言うから」

「あのお願い出来ませんか?」

「一応、もう両家の了承はとってる」

『俺で、いいのかよ。字とか下手だけど』

「知ってる」

「ちょっと千尋!あのシバさん、お願いします」

『…うん、分かった』

「本当ですか?」

『うん、でも緊張して失敗するかもしれない。3通ぐらい用意しといて』

「するかよ。一発で書いてくれ」


今から緊張し始めてしまったのか、
いつもはよく食べるみたいなのにシーザーサラダしか食べなかったシバさん。


食べながらブツブツ言って、震えるシバさんを見て…

またまた失礼だと思いながらも千尋と一緒に爆笑してしまったのだった。


『笑うんじゃねー』




おわり

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