『麗奈ちゃん、やっぱり着物の方が』


「嫌だよ、目立っちゃう」





晴れ渡る晴天。


あれから3週間が経ったのに、わたしの心は未だ曇ったまま。


だけど、
そんな曇りも吹き飛ばしてくれそうなくらいの晴天だった。



いつもより質の良いワンピースを着た。


いつもより丁寧にメイクをした。


香水を控えめにつけて、お気に入りのパンプスを履いた。



母に指定された場所に行くとすでに両親がいて、
なんだかわたしより緊張しているその表情に笑ってしまった。






あくまでも、堅苦しくなく…

と、お願いしたからかレストランやケーキバイキングで有名なお店も入っているホテルでの会食となった。



だけど、やっぱり緊張してしまう。



断られたら、もう終わりだけれど…
もしかすると旦那様になるかもしれない人なのだ。




写真で顔は確認した。


目尻を下げて優しく微笑むその表情に、少しだけ安心感にも似た感情を抱いてしまった。


絶対に、良い人。
根拠もないのにそう思ってしまった。




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