深夜1時過ぎ。

明かりの点いていないリビングの前を通り過ぎ、廊下の先の微かな明かりが漏れるドアを開けた。


そこは、ひとつあるフロアライトだけが照らす寝室。



「…」


どうにかものが見えるぐらいの明るさしかないその中で、部屋の中央にある大きな黒いベッドの上へと目を凝らせば、

仄暗い中にぼんやりと浮かび上がる緩やかな線の盛り上がり。



――…やはり、ここか。


ベッドの脇まで行き、シーツの上へそっと腰を下ろした。



「……」


こちらへ背中を向けて眠る彼女からは静かな寝息。



――…具合は悪くなさそうだな。


枕の上の顔にかかる茶色の髪を除けようと手を伸ばしたその時、



「!」


指先に冷たいものが触れた。



――…汗、?


どうやら手に触れたのは汗のようで。

顔を近付け改めて彼女をよく見てみれば、汗は顔だけでなく、その首筋やタオルケットから覗く肩先にも出ている。



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溺愛  社長  イケメン 

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