外出から帰って来て会社のエレベーターに博人と一緒に乗り込むと、俺達の後から乗って来た女子社員が顔を赤くしながら挨拶をし、前を向いた。



「…」


すると博人が俺を見てニヤリ。



「?」


何だと思いながら博人が目をやる方へ一緒に自分の視線も動かせば、前を向く女子社員の襟足へとたどり着く。



「……」


片眉を上げ、一点を見つめる博人。



――…何だ?


髪の間から見える彼女の襟足は、そこそこ背の高い俺達だと上から見下ろす形になり、ブラウスの衿の中まで視界に入るが。



「!」


それは、彼女の襟足の少し下。

普通なら見えないその場所にあったのは、花のような赤い印。

つまり「キスマーク」で。



――…ったく、目ざといヤツだな。


呆れて小さく溜め息を吐けば、隣の男はとぼけた顔で上を向く。




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溺愛  社長  イケメン 

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