ずっと隣で・・・
「いいよ。じゃあ居酒屋でもいい?」
電話では平気で喋れるけど正直直接面と向かって話すのには
酒の力を借りないとできない・・・と思った。
だがそんな私の思いなど気づいてないのか
『おっ!いいね~。じゃあ仕事が終わる頃メールするよ。』
何となく弦の声が弾んでいるように聞こえた。
「・・そんなにうれしい?」
私の問いかけに一瞬だけ間が空く

『・・・そりゃ~~タダで酒が飲めるなんてうれしいじゃん』
タダで・・・ね・・・そういうことね
「・・・そりゃそうか・・・」
『・・・それ以外に・・・何か?』
「……」
そんな返しされると・・・・言葉に詰まる。
っていうか
なんで私がっかりしてんの?
私、何期待してたんだろう。
もっと違う言葉が欲しかったの?
違うよね!だって私たち

友達・・・でしょ

「な~んにも。じゃあ金曜日ね・・・おやすみ」

『おやすみ…』

そして電話を切った。

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