キミじゃなきゃダメなんだ
★4
┗ウソを重ねて
ーーバシャッ...
突然頭上から水が降ってきて、気づけばびしょ濡れになっていた。
.....え?
ポタポタと髪から滴る水を、呆然と見つめる。
何が起こったか一瞬わからなくて、目をぱちくりさせた。
....水、が。
上から降ってきた.....?
その瞬間、今私の真後ろには校舎があることに気づいて、ハッとした。
バッと振り返って校舎を見上げると、ちょうど私の真上には窓があって。
そこから、聞き覚えのある女子の微かな笑い声と...クラスメイトの、笑う横顔が見えた。
「...........」
すぐに見えなくなった横顔は、それでも、ハッキリと私の脳裏に焼き付いて。
しばらく、呆然と窓を見上げた。
.....今の、笑い声。
えっと、たぶん、二回目か三回目に呼び出してきた、女子の先輩のものだ。