「――「仕事」だって言ったのに…」


帰りの車に乗った途端、美智子が口をとがらせた。



「あれも仕事のうちだ。――そうだな、山崎?」


かわいい顔をすると思いながらそう言えば、



「はい。――少しやり過ぎの感はありますが、オーナーとしての仕事のうちかと」


助手席の山崎がその顔に苦笑いを浮かべながらこちらへ振り向いた。



「あれが…?」


今度は信じられないという視線を山崎に向ける美智子。


すると山崎が、



「GLANC・グランほどの店でも再オープンにはインパクトが必要になってきます。そういう意味では、今夜のことはかなり効果があったのではないかと思われます。」


淡々とした調子で答えて。



「…効果、ですか?」

「ええ。「宣伝」と言う意味ですね。なのでこれも「仕事」のうちかと」

「宣伝…」

「ああ」


山崎から俺へと視線を移した美智子に笑顔で頷いた。



「美智子がうっとりしてくれたお蔭でかなり効果は上がった」

「だって、あれは…」


恥ずかしげに下を向く美智子。



「仕事としては上出来だった」


その頭を労わるように優しく撫でた。





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溺愛  激甘  イケメン  社長 

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