印堂 丈一郎の不可解な生活
不可解な覚醒
それを機に、思い出す。

そうか、そうだよ、そうだとも。

私は違う。

私はそうじゃない。

私は辻本 貴遊なんかじゃあない。

それを知覚した瞬間に。

「なっ…!」

目の前で丈一郎が驚愕の表情を見せた。

私のセミロングの髪が、黒からブロンドに染まっていく。

瞳が黒から真紅に染まっていく。

真紅の瞳は、吸血鬼を意味する。

特に深い真紅…深紅の瞳は強力な吸血鬼、真祖を表すもの。

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