印堂 丈一郎の不可解な生活
不可解な窮地
「肉片にしてやるぞ、丈一郎」

サーがインバネスコートを広げた。

コートの内側には、闇。

深淵なる闇が続いている。

その闇の底から。

「!?」

小さな生き物達が無数に飛び出してくる!

体長は10センチ程度。

全身が黒く、充血した目をしていて、ピンと尖った耳に、ぽっこりした腹をし、鉤のある長い尻尾を持った姿をしている。

悪魔インプ。

使い魔にも分類される事のある低級の悪魔だった。

サーはインプを丈一郎にけしかけて牽制する。

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