印堂 丈一郎の不可解な生活
無言のまま俯いて、ベナルは微動だにしない。

この世で復活して、初めて受ける調息という技術。

過去に彼がどんな戦いをし、どんなダメージを与えられたのかは知らないけれど、調息のダメージは味わった事がない筈だ。

「成程…刃で切り付けられるのとも焼かれるのとも、ましてや銃で撃たれるのとも違う痛み…これが調息という奴か…俺の肉体に傷を与えるとは…」

「そうよ!これが調息よ!そんでもって!」

丈一郎は一気に詰め寄る!

「コイツがテメェがこの世で味わう最後の痛みだぁっ!」

利き腕の左拳を中心に、調息を込めた連打を叩き込む!

「オラララララララララララララララララッ!」

調息を練り込んだ、左右の拳のラッシュ!

まだ片膝をついたままのベナルに、拳の弾幕は全弾命中していく!

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