「行く!」

『本当!? やったあ! じゃ、詳細後で連絡するねっ。土曜日だよ、よろしくね』

「うん、わかった」

嬉しそうな花純の声に微笑んで電話を切った。
そして軽く溜め息。
花純の言う通り、五年前のことだ。
別れたあとも坂下くんは友達として、皆との集まりなどの場にはいた。

わたしが一方的に気まずいと思ってしまっているだけなのだろう。

よし、と気分を切り替えて部屋の整理を再開した――


次の日の夜。
わたしは藤浪専務に電話で土曜日のことを話した。
最近は大体の週末を専務と一緒に過ごしていたから、次の土曜日は予定があることを先に伝えておこうと思った。

『そうか。土曜は楽しんでくるといい』

専務の声はいつもと変わらない。わたしは一応、男の人がいることを言っておこうと思った。

「あの、駅前の居酒屋で十人ほど集まるんですけど、そのうち三人は男の人です」

『うん』

専務は何ともない感じだった。
専務は余裕のある人だから、飲み会の席に異性がいても嫌がるような態度はしないだろうなと、なんとなくわかっていたけど、

『あまり飲み過ぎないように。いいな?』

心配はするようだ。
わたしは頬を緩めて「はい」と返事をした。それから少し間を置いて、その後のことを話す。

「専務……」

『うん?』

「土曜日、飲み会が終わったあと……そのまま専務のマンションへ行ってもいいですか?」

やっぱり、夜からでも専務に会いたい。
専務がふっ、と笑った。

『おいで。夜だから俺が店まで迎えに行く』

わたしは携帯を耳に当てながら、嬉しくて微笑んだ――

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