二人がくっつけばいいなんて、本当は思えない。
思えないけど、ずっと姉に想いを寄せている悠悟を見るのも、もうできないの。

色んな気持ちが入り交じって、自分でも訳がわからなくなる。
悲しい、さびしい、苦しい、つらい。
声をたてず、とにかくぼろぼろ泣いていた。

わたしはブランコに背を向け、公園を離れていく。
二人は話に夢中なのだろう。わたしが去っていっても気づかないようだった。

いいんだ。気づかれても困るのだから。

わたしはとぼとぼ歩きながら携帯の画面を再び見つめた。
着信履歴を開けば――藤浪専務の名前がある。

一瞬、発信ボタンを押してしまいそうになった。
だけど我に返る。
用もないのにかけるわけにはいかない。

だけどわたしは専務の番号を画面に出したまま、ずっと見ていた。

涙が『藤浪専務』の文字におちる。

辛くて苦しい。けれど、その名前を見ていると心なしか涙の勢いがおさまるようだった――

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