「結婚したいって言ってたもんな」

「うん……」

悠悟の表情は普通だけれど、なんとなく声が曇っているような感じがした。

心がズキン、とした――

「仕事する」

切り替えるように息を吐いた悠悟は、自分のデスクに戻っていく。
だからわたしもとりあえず仕事に集中するようにした。


お昼休みはいつも通り真美と食堂でご飯を食べた。
今日は温かいうどん。野菜がたっぷり入っている。
湯気を見ていたらついため息を吐いてしまった。

「なにいまのため息。辛気臭かったよ?」

向かいに座る真美がわたしの顔を覗くように見てきた。
はっと気づいて顔をあげる。無意識だった。

真美の瞳がどうしたのかと瞬いたので、わたしは笑顔になって何ともない感じを作ったけど。

「もしかして、恋の悩みとか?」

「えっ!?」

わたしの焦った反応に真美はにやりとした。

「当てずっぽうだったんだけど、本当だった?」

もう、真美ったら。
わたしは軽くにらんだ。それがさらに真美の興味をひいたらしい。

「どうなのどうなの? いい人いたの? 優奈ってあまり恋愛の話とかしないから気になっちゃう」

真美の瞳がきらきらしている。
見つめられているわたしはうっ、となりながら、なんて返そうか迷った。

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