引っ越し先はあたしの隣⁉︎
ハテナばかりのこの気持ち





「まいー!おはよっ!」

「おはよー!」



夏休みが終わって学校が始まった朝。

親友のなっちゃんと登校中です。



なんで隼田くんと一緒じゃないのって?

やっぱり突っ込みたくなるよね?



隼田くんはね、寝坊したそうです。



本当はね昨日メールで、【明日から一緒に行く?】ってきて


まあ直ぐには返事出来なかったんだけど。



だ、だってあたしが隼田くんの隣歩いてたらなんか言われると思うし……。


そう思って少し躊躇してたら電話掛かってきて《行こ!》ってきたの。



もう電話まできちゃったら断れないよね。


しかも、付け加えて《一緒に行きたい》なんて言われちゃったら、もうね!



ほんとに断れない。



だからOK出したんだけど。



家出る頃に着信がきて……って感じです。



……楽しみにしてたのにな。




まったくもーっ!

昨日の夜からのドキドキ返せぇ!



って1人ブツブツ歩いてたら、なっちゃんと合流して今に至ってるんだ。


なっちゃんはあたしの表情を読み取って心配してきたから、今朝の事を話した。



「隼田やってくれるじゃん。許さない!」


手をグーにしてメラメラなオーラを出しまくってるなっちゃん。


思わず笑ってしまった。


「なっちゃん、ありがとう。そんなメラメラしないで」


とは言ったものの「ほんとに許さん!」ばかり言って聞かないんだけどね。


そういえば、なっちゃんも北川くんとカップルになれたんだよね?



「なっちゃん、北川くんは?」


そう聞いてみると、深い息をついて言った。


「同じく、寝坊」と。


そしてまたメラメラしだした。


なるほど、あたしと一緒か。



「もー!舞なに笑ってんのさあ!」

「え?笑ってない……よ?」

「舞も、知ーらないっ!」


プーっと頬を膨らませて言うなっちゃんにあたしはまた笑ってしまった。


遅刻せずに学校に着いたあたし達とは反対に、

彼氏くんたちは案の定遅刻して先生に注意されたらしいです。








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