鬼呼びの花嫁
平穏な朝



「つばき~、学校遅れちゃうわよ~!早く起きなさ~い」


ぱち

目が覚めるとわたしの部屋でベットの中にいた。


あれ?
わたし確か。

昨日、転入した学校で、
教科追い付くために榊先生の授業を受けてて、
それで帰りが遅くなって―――

教室にカバンを取りに戻ったら、クラスメートに襲われて―――
肩が喰い千切られて―――

でも、誰かが助けてくれて。


「お、お母さん!大変!わたしの学校、鬼がいるの!!」


階段を駆け下りてリビングにパジャマ姿のまま飛び込んだ。


「つばき、夢でも見たのかい?学校のどこに鬼がいたっていうんだい?」

「学校にいるみんなが鬼なんだってば!わたし、昨日、肩を噛みつかれたの!ほら」

「……昨日なら、つばきは柊くんと友達になって仲良く帰ってきたじゃないか」

「え?」

「それに、遅くなったのは今の学校の授業に追い付くために遅くまで勉強してたんでしょ?」

「うん…だけど、その後に鬼がね」



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